55歳、初めてレンタル彼女を予約した|人生を上書きする

出会い体験記

レンタル彼女を利用しようと思った理由

健康寿命まで、あと800週間くらい。

このまま大きな波風を立てずに暮らしていけば、それなりに穏やかな人生を全うできる。そんな未来は、なんとなく見えていました。

各地へ旅行するのは楽しい。
その土地の美味しいものを食べるのも楽しい。

でも、何かが物足りない。

「この時間を、誰かと共有したい」

そう思ったのが、パートナーを探してみようと思ったきっかけでした。

では、どこで出会うのか。

趣味のサークル?
関係を作るまで時間がかかりそうだし、そもそも僕はあまり群れるのが好きではありません。

ジム?

職場? 女性は多いけれど、社内恋愛はパス。

一度、空港で国際ブランドのクレジットカードを案内していた女性に声をかけてみたこともあります。

でも、何か違う。

マッチングアプリ?
ナンパ?

YouTubeなどでいろいろ調べてみましたが、どうにもタイパが悪そうです。

それ以上に、断られ続けることを考えると、

「メンパ(メンタルパフォーマンス)」が悪い。

なら、発想を変えよう。

時間がかかるなら、お金で時間を買えばいい。

そうして調べていくうちに、僕がたどり着いたのが――

「レンタル彼女」でした。

レンタル彼女を選ぶまで

サービスのホームページをいくつか調べ始めました。

ところが、意外と決まらない。

顔写真にモザイクがかかっていたり、プロフィールを読んでも、なんとなく僕の好みとは違ったり。

自分では、決して面食いではないと思っています。

でも、お金を払って一緒に時間を過ごすのなら、誰でもいいわけじゃない。

そんな中、一人の女性のプロフィールで手が止まりました。

写真ではありません。

座右の銘の、たった一文でした。

それが、元妻と同じだったのです。

元妻とは円満に別れ、今でも交流があります。未練があるわけでもありません。

それなのに、その一文になぜか惹かれました。

そのとき、ふと思ったんです。

そうだ。僕は自分の人生を取り戻したい。

迷わず彼女を選びました。

大げさかもしれません。

でも僕にとっては、ここが**「人生リベンジ」のスタート**でした。

過去に戻ることはできない。

だったら――

これからの経験で、自分の人生を無理やり上書きしてやる。

料金は1時間6,000円ほど。

もちろんタダではありません。でも相手はいわばデートのプロ。士業の先生に相談すれば1時間で万単位になることだってある。

そう考えると、未知の体験に払う6,000円は、僕にはそれほど高く感じませんでした。

それよりも、

ここで立ち止まっていたら、あとで絶対に後悔する。

そう思いました。

そして、彼女に最初のお誘いを送ることにしました。

55歳のおじさんが、初対面の女性に何と書けばいい?

ここで登場したのが、僕が普段から相談相手にしているAI、ChatGPT。

僕は勝手に**「チャッピー君」**と呼んでいます。

チャッピー君に相談しながら、お誘いの文章を作りました。

そして送信。

人生を上書きする、最初の一通です。

初デートまでに55歳のおじさんがやったこと

さて、デートは決まった。

次に僕が調べたのは、「50代男性が若い女性とデートするときに気をつけること」。

そこで何度も出てきた言葉が、

「清潔感」

だった。

なんでも、清潔感がなければ第一印象の数秒で終了らしい。

マジか。

相手はプロだから、多少イケてないおじさんが来ても仕事として付き合ってくれるだろう。

でも、それに甘えるのはさすがに申し訳ない。

というか、清潔感すらないのは、なさすぎる。

しかも僕は、勝手が分からないまま、見知らぬ美女との5時間デートを取り付けてしまっていた。

長い。

よし。まず散髪だ。

調べていると「センターパート」なる髪型が出てくる。

センターパート?

中分けでええじゃろ。

いろいろ考えるのも面倒になり、結局、短髪にした。

毎日洗髪していれば、ほぼノーメンテでいけるはず。ワックスもムースもなし。

素髪です。

次はヒゲ。

脱毛?

そんなもの、これまでの人生で考えたこともなかった。今から始めても初デートには間に合わない。

無難に剃ろう。

眉毛はどうする?

「50代男性こそ眉毛サロン」なんて情報も出てくる。

そこまでやるのか……。

とりあえず自分で整えてみることにした。

そして、

眉毛を半分剃った。

やっちまった。

鼻毛も処理しておこうと、家にあった古い鼻毛カッターを引っ張り出したら、今度は鼻の中を傷つけて出血。

なんなんだ、このデート準備は。

さらに調べる。

「洗顔後は化粧水」
「外出するときは日焼け止め」

はいはい。分かりましたよ。

化粧水を買う。
日焼け止めを買う。

僕はミニマリスト気質で、せっかく洗面台から余計な物を減らしてきたのに、

デートするだけで洗面台の物がどんどん増えていく。

そして、調査はついに食生活にまで及んだ。

どうやら健康状態は、肌や体型、つまり見た目の清潔感にも出るらしい。

よし。

朝はオートミール、バナナ、ヨーグルト。

昼は鶏むね肉、ブロッコリー、サバ缶、納豆、豆腐、卵。

急に修行僧みたいな食生活になった。

毎朝4時に起きて散歩。

仕事が終わったら夜8時には寝る。

さらに筋トレ。

ついでに男性向けのトレーニングまで始めた。

胸板はたいして変わらない。

ところが、お腹は明らかにへこんできた。

そして、ある日。

「ん? 3センチくらいデカく見えるぞ?」

もちろん、突然成長したわけではない。

腹まわりがスッキリして、そう見えるようになっただけだろう。

でも、55歳のおじさんは思った。

デートって、まだ会ってもいないのに人をここまで変えるのか。

レンタル彼女に申し込んだだけだった。

それなのに僕は、髪を切り、ヒゲを剃り、眉毛を失敗し、鼻血を出し、化粧水を買い、食生活を変え、早寝早起きをして、筋トレまで始めていた。

彼女に会う前から、すでに僕の日常は少しずつ上書きされ始めていた。

そして、初デート当日へ

ここまでやって、ようやく迎えたデート当日。

相手は、これまで一度も会ったことのない女性。
しかも初回から5時間です。

さすがに少し緊張してきた。

でも、不思議と「やめておけばよかった」とは思いませんでした。

むしろ、どんな5時間になるのか楽しみになっていた。

健康寿命まで、あと800週間。

そのうちの、たった数時間。

人生を上書きする最初のデートが始まります。

次回、55歳の僕が人生で初めてレンタル彼女と待ち合わせた日のことを書きます。

続き:55歳、レンタル彼女と初デート|会ってすぐ舞い上がった僕

50代男性がレンタル彼女を利用するのはアリか?

結論から言えば、僕はアリだと思っています。

50代になると、若い頃のように自然な出会いが次々にあるわけではありません。だからといって、誰かと食事をしたり、会話を楽しんだり、新しい時間を過ごしたいという気持ちまで諦める必要はないと思いました。

レンタル彼女なら、最初からサービスとして約束された時間を一緒に過ごします。恋愛とは違いますが、その分、相手の気持ちを探ったり、無理に自分をよく見せたりする必要もありません。

もちろん、お金を払って会うことに抵抗を感じる人もいるでしょう。僕自身も予約するまでは迷いました。

でも55歳の今、僕が大切にしたいのは「世間からどう見えるか」より、残された時間をどう使うかです。

実際に会ってみてどう感じるのか。
楽しいのか、それともどこか虚しさを感じるのか。

それはまだ分かりません。

だからこそ、自分で体験して確かめてみることにしました。

その後の体験をまとめて読む:
55歳、レンタル彼女とのデート体験まとめ|初デートからお泊まりまで

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